テニスと突然死

テニスと突然死

他のスポーツに比べるとテニス中の突然死は少ないですが、中高年の週末プレーヤーの急死は毎年各地のクラブで発生しています。

突然死とは
事故などの外因がなく、予期出来なかった内因性の病気で発症して、24時間以内に死亡するもの。日本では全死亡の約10%を占め、男性に圧倒的に多く発症している。
突然死の起きる状況
①就寝中および起床直後が全体の半数近くを占める。
②仕事中、家事労働中、入浴中、飲酒中などにも多く起こる。
③運動中は全体の10数%
プレー中の突然死の死因
①心臓疾患(大多数)
  子供心筋炎、先天的心奇形
  青年肥大型心筋症
  中高年冠動脈硬化症による心筋梗塞が圧倒的
②脳血管疾患
  青年クモ膜下出血
  中高年脳出血が多い
突然死の予防
下記のように健康についての自己管理が最も大切である。
①風邪、発熱、睡眠不足、猛暑などで体調不良の時は無理をしない。
②日頃から身体に不安があれば、医療機関で受診する。

テニスでは技術習得に時間を要するので、いきなり負担がかかることが少ないが、ジョギングや水泳などは誰でも気軽に取り組めるスポーツのため、中高年の人や初心者がいきなり無理をして事故を起こす事が多い。

中高年ではゲートボールやダンスでも発生するように、軽い運動でも危険がある。従って高齢者の大会ではゲーム数が少ないとかえって最初から勝負にこだわってストレスが多くなります。
競争心旺盛で挑戦的、妥協しないといったA型性格は突然死を招き易いといわれる。

週末のクラブテニスでは、ゲーム前にビールを飲むことも少なくないと思いますが、病気が潜在している場合は突然死の危険が高まります。

参考文献:プレーヤーズノート・コーチ編(財団法人 日本テニス協会発刊)