ノーアドバンテージ

ノーアドバンテージ入門

最近各種大会ではノーアドバンテージ方式(以下ノーアド)が多く採用されるようになってきました。

ノーアドの試合が増えれば当然普段の練習もノーアドで慣れておく必要があるでしょうし、それだけでなく人数の多い時の練習試合では待ち時間の短縮も図れます。

ここではノーアドについて分かりやすくまとめてみました。

1.ノーアドとは?

デュースになった時、次のポイントでそのゲームの勝敗を決めることです。つまりどのゲームも最大7ポイントしかプレーしないことになります。

2.アナウンスは?

ポイントが40-40になった時は「デュース ディサイディングポイント レシーバーズチョイス」といいます。「デュースになったからレシーバーがどちらでレシーブするか決めてください」という意味です。ローカルルールですが、ノーアドでやっていることを分かりやすくするために「フォーティーオール」と言ったりすることもあります。

3.その時サーバーは?

レシーバーに右サイドか左サイドかどちらのサイドでレシーブするか尋ねます。

4.そしてレシーバーは?

速やかにに右サイドか左サイドかどちらの側でレシーブするかを選びます。
ダブルスでは右のレシーバーが受けるか左のレシーバーが受けるかを選択しますが、混合ダブルスではサーバーが男性の時は男性がレシーブ、女性の時は女性がレシーブします。

但し、ローカルルールで、混合でもレシーバーに自由に選ばせる場合もあります。

5.選択時の注意

一度選択すると変更はできません。
ダブルスでは右のレシーバーと左のレシーバーが入替わることはできません。

6.デュースのあとノーアドでしなかったら

①気づいた時がデュースだったら
すぐにノーアドに切り換えてプレーします。

②デュースの次のポイントで第1サーブがフォルトになった時に気づいたら
③デュースの次のポイントで第1サーブがレットになった時に気づいたら
④デュースの次のポイントをプレー中に気づいたら

いずれもそのポイントをプレーし、アドバンテージA選手となったら、更にもう1ポイントプレーし、A選手が取ればそのゲームはA選手の勝ち、相手選手が取ればデュースとなり、そこでノーアドに切り換えます。
補足:ノーアドと気づかずデュースの後の次のポイントに入ってしまった時は、1ポイントで終わらせず、とりあえず2ポイントプレーするということです。下記の⑤も同様です。

⑤アドバンテージになった時に気づいたら
アドバンテージを取ったのがA選手としたら、もう1ポイントプレーし、A選手がポイントを取ればそのゲームはA選手の勝ち、相手選手がとればデュースとなり、そこでノーアドに切り換えます。

⑥アドバンテージになった時に気づかず、次のポイントで
(1)第1サーブがフォルトになった時に気づいたら
(2)第1サーブがレットになった時に気づいたら
(3)プレー中に気づいたら
アドバンテージを取っていたのがA選手としたら、そのポイントをプレーし終え、A選手がとればそのゲームはA選手の勝ち、相手選手が取ればデュースになり、そこでノーアドに切り換えます。

⑦誤りに気づいたときはもうゲームが終わってたら
そのゲームの結果を有効とします。

7.ややこしい問題

一方はノーアドだと知っていたが、もう一方は忘れていた時
デュースの次のポイントをプレーし終わった後、A選手は次のポイントに移ろうとし、B選手は「ノーアドだからゲームです」と主張した場合です。

この場合はノーアドが適用され、B選手の勝ちとなります。
A選手がレシーバーだった場合、「ノーアドと知っていたらデュースの時コートを選択していたのに。選択しなかったんだからノーアドは無効だ」と主張できなくもありませんが、B選手からすれば「A選手が黙ってコートを選んだものと思った」という主張があり、これを認めざるを得ません。

このような誤りをなくすために、デュースの時はサーバーがレシーバーにどちらのコートでレシーブするかを必ず聞くようにすることです。

ポイントが40-0になったとしても油断できないのがノーアドです。
ちょっとしたアンラッキーポイントが続けばあっという間にデュースに追いつかれ、そしてブレークされてしまいます。痛い経験をされている方も多いんじゃないでしょうか。
逆にどんなに劣勢でも挽回のチャンスはあるということですね。